なぜ私は毎日走っているのか。フルマラソン・サブ4(サブフォー)への道

50歳を過ぎた普通のサラリーマンが、ある出来事をきっかけに毎日走り続けるそのモチベーションの数々。

ランニングコースいろいろ〜白樺湖畔「白樺ぐるりん」コース。

♫白樺〜リゾート〜池の平ホテル♫という長野県内では知らない人がいないテレビコマーシャルで有名な白樺湖
平成30(2018)年7月29日、蓼科(たてしな)山2,530mを下山した私は、汗で濡れたTシャツもそのままに、靴を履き替えて白樺湖畔を走ることにした。
 
登山した日も毎日走る。
 
本日のランは白樺湖で、というわけである。
1周どのくらいあるんだろう? と思いながら、真夏の炎天下、高原の気持ち良い風に助けられつつ走り始めるとすぐに、そこが赤いゴムチップが敷かれた専用のランニングコースであることに気がついた。気持ちいいのでそのままコースに沿ってしばらく走っていると、所々に「残り○○m」という看板が出ている。なるほど。
よく見ると、その○○mと書かれた表示の下の分母の位置に全長3,800mとの表記があった。クルリと1周は、思ったよりも小ぢんまりしたサイズであることがわかった。意外とお手軽だな白樺湖ちゃん。さて何周走ってやろうか(笑)。
その白樺湖がある長野県の蓼科高原。標高が1,000mを超えている(1,416m)ため、準高地トレーニングができる場所として位置づけられている。この白樺湖畔を1周するランニングコースは「白樺ぐるりん」という。管理する茅野市の市民公募で名付けられた。
全体的にアップダウンは少ないので、終始気持ち良く走ることができる。ケガもしにくそうである。
またここ白樺湖は、箱根駅伝でもその名を知られる各大学が陸上部の合宿を行っていることでも有名。2019年に初の総合優勝に輝いた東海大学を始め、山梨学院大学神奈川大学國學院大学桜美林大学専修大学といった大学が、ここ「白樺ぐるりん」を使って厳しい練習を積み重ねているのである。
ちなみに我が母校の駒澤大学は、標高657mの野尻湖畔で合宿を行っている。先日、大学専用宿泊施設「駒澤大学野尻寮」の管理人S塚さんとお会いする機会があり、S塚さんが私の父と仕事の付き合いのある人で、私のことを小さい頃から知っていてくださったということを知った。世の中は狭くできている。
白樺湖畔には、冒頭でCMソングを紹介した「池の平ホテル」や、遊園地「池の平ファミリーランド」、そして「世界の影絵・きり絵・ガラス・オルゴール美術館」や「蓼科テディベア美術館」などがあり、絵的に飽きない。まるでお花見団子のようである(3色のピンクは春、白は冬、緑は夏を表しており、秋がない)(笑)。
戦国時代、北信濃攻略を目指した武田軍の通り道だったこの辺り。国道152号線が通る大門峠を越えて、川中島の合戦に臨んでいたであろう武田信玄が休息したという御座岩の碑が、白樺湖の西側、ボート乗り場の脇に湖面に突き出すようなところにあって、走る際のポイントになる。
大門峠は白樺湖のすぐ北側。西に霧ヶ峰、東に蓼科山というところにあり、中央分水嶺となっている。峠の北側に降った雨は、千曲川(信濃川)を通って日本海へ、南側に降った雨は天竜川を通って太平洋に流れ込む。
車で走ってもこの辺りは上ったり下ったり、これでもかというほどいくつもの山を根気よく越えなければ上田や別所温泉諏訪湖の諏訪地方、北アルプスを背にした松本地方に出ることができない。今ほど道が整っていない時代に、よく迷わずに大量の軍勢や兵糧を進めていたなぁ、と感心することしきりである。
白樺湖をグルリと1周3.8kmを3周と少し、12kmを気持ち良く走り終え、車で帰路に就いた私。上田を通って長野市内を目指す予定であったが、黒曜石で有名な長和町の和田地区をちょっと通ってみようと道を逸れたばっかりに、和田峠を越えて諏訪湖方面、斜めに引き返して霧ヶ峰から勢いでそのまま山を下ってしまい、何と松本市内に出てしまったのであった(笑)。
日が落ちかけた夕暮れの中、松本から長野まで、国道19号をひたすら走るロングドライブは、蓼科山登山よりも、白樺湖畔のランニングよりも体力が奪われ、キツかった(笑)。
戦国時代であれば、完全に大将失格である。
信濃の国を、なめてはいけない。

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風が気持ち良く、とても走りやすかった白樺湖畔のランニングコース