なぜ私は毎日走っているのか。フルマラソン・サブ4(サブフォー)への道

50歳を過ぎた普通のサラリーマンが、ある出来事をきっかけに毎日走り続けるそのモチベーションの数々。

膝が痛くなるのです。

ラソンの練習を始めたころの悩みは、走った後、膝が痛くなることだった。

10kmや15km、そして20kmといった長距離を走った後、脚を中心とした激しい筋肉痛に加えて、両膝が全体的にジンジンと痛んだ。長距離を走るのは週末だけだったため、週明けの数日は、会社の階段の上り下りがツラいというパターンが続いた。
歩くことなどの日常生活に支障があるわけではなく、両膝がバランスよく満遍なく痛かったため、特に故障を心配することはなかった。もちろん病院にも行かなかった。
痛みは、2、3日すると走った距離に反比例するような感じの早さで消えてなくなっていた。私はこのプロセスを、健康的な痛み、と勝手に名付け、がんばった証として楽しんでいた。
野球をしたことのある人ならお分かりかと思うが、ボールをたくさん投げた翌日は肩が痛い。その肩の痛みと全く同じなのである。筋肉痛とは違う関節の独特な痛み。時間が経てば癒える。投手なら、中3日で登板できますよという感じか。
そんな状態が3か月ほど。膝の痛みは長距離を走っても軽いもので済むようになり、1年、2年と経つうちに、いつしか全く感じられなくなった。膝周りの筋、あるいは腱が強くなったんだろう、と勝手に解釈してほくそ笑んでいる。
もう一つ、悩みの種だった長距離走での肩凝りも、いつの間にかよほどのことがない限り感じられないようになっていた。
そういえば風邪もひかなくなった。身体全体も強くなっている。
持久力というのは、心肺機能もさることながら、こういった身体の基礎的な強さによって昇華されていくものなのではないだろうか。
基礎体力を磨きましょう。
中学生のころお題目のように聞いていたこの言葉。40年近くを経過した後に、まさか実体験を伴って我が身に降りかかってくるとは思いもよらなかった。
ああ人生はこんなにも楽しい。
 
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初の50km走をした安茂里駅前にて